米価格を下げることにまい進中の小泉進次郎農相が「ある米の大手卸売業者が前年比500%の営業利益を上げた」と国会で発言して、ちょっとした話題になっています。
これはもちろん「米の流通を操作して暴利を貪る企業がいる、けしからん!」ということを暗に仄めかして、国民の支持を集めようという狙いです。
小泉農相は具体的な企業名こそ挙げませんでしたが、実際にほぼここだろうという企業もあり、真っ赤な嘘という数字でもないのでしょう。
この企業は違法行為をしているわけではなく、民間企業として商機を生かして利潤を追求するのは当然でしょう。
ですが…
小泉農相も政治からの民業圧迫と受け取られかねないようなギリギリの発言であることを分かり切った上で、敢えて口にしたことは間違いありません。
小泉農相はしばしば迷言が取りざたされますが、実は失言はあまり(というかほぼ)ありません。
そんな思慮分別もある小泉農相が放った強い牽制球に、今回のコメ騒動の「一筋縄ではいかない感」がよく現れていると思います。