TOBの対象となったら⑤振り返り

私は今月、NTTドコモから公開買付(TOB)の対象となった住信SBI銀行の全100株を、市場売却で利益確定しました。

ここまで4回連載で経緯を書いてきましたら、最終回は振り返って感想をまとめておきます。

これまで保有銘柄がTOBの対象となったことは数回ありますが、ほぼTOB価格で売却したのは、今回の住信SBI銀が初めてとなりました。

トリプルバガーでの利益確定で約30万円をゲットしました。

1銘柄での利益確定額としては、自己ベストとなりました。

今回の売買は全体的には満足いくものでしたが、ひとつ、今後の投資に向けた課題を見いだしました。

それは、

「これは!と思った銘柄には、意味のある金額を投資すべきだ」

という思いです。

私はIPO銘柄のセカンダリ投資をよくやるのですが、住信SBI銀は「死角が見当たらないくらい良いビジネスだ」と、近年ではピカイチの評価をしていました。

過去記事:住信SBIの分析

見立ては間違っていなく、TOBでトリプルバガーまでいけましたが、それでも投資したのは100株だけ(16万円弱)でした。

「100万円くらい投資していれば…」というのが、利益確定できたときに浮かび上がってきた思いです。

100万円くらいなら、当時の自分でも十分に取れるリスクだったので。

もっと大きく儲けを狙うために「意味のある金額を投資する」。

これが、今回の住信SBI銀で得た教訓です。

TOBの対象となったら④市場売却を完了

NTTドコモから公開買付(TOB)の対象となった住信SBI銀行、私は保有する全100株を先週19日に市場で売却しました。

☆住信SBI銀行

・売却価格 4885円 100株 488,255円

・確定利益 330,525円

最終的に確定利益は+209.8%、トリプルバガー達成でのフィニッシュでした。

1銘柄での売却利益としては、私自身の自己ベストとなりました。

今回、NTTドコモは公開買付代理人に大和証券を指定していました。

私は同社に証券口座を持っておらず、口座開設に係る手間ヒマを勘案して、市場売却を選択しました。

TOB価格は4900円、市場売却価格は4885円。

私は100株売却したので、差額1500円分で「大和証券の口座を開設する手間ヒマの省略」を買ったことになります。

新しい証券口座を開くあの面倒くささを考えると、私自身は納得の選択となりました。

TOBの対象となったら③ 市場売却を試みる

NTTドコモから公開買付(TOB)の対象となった住信SBI銀、私は保有する100株をどう売却するか試行錯誤します。

正規のルートといえる「TOBに応じて売却する」は、公開買付代理人である大和証券に口座を開設する必要があることが分かりました。

私は大和証券の口座を開設していないので、その手続きをどうにかパスしたいと思いました。

そこで思いついたのが「普通に市場で売却する」という手段でした。

NTTドコモが発表した買付価格は4900円。

私はTOB発表後に2営業日連続でストップ高となった後、3営業日目にあたる今週月曜日に1株4900円の指値で売却指示しました。

結果は…

この3営業日目に売買は寄り付いたのですが、寄り付き価格は最高値で4885円で、私は売却することができませんでした。

当然ですが、1株4900円の買付価格と同額で売却しようとしても無理です。

売却には手数料や何らかの事務手続きが発生するはずなので、買い手に明らかにノーメリットなので。

実はダメ元で4900円を指値としたのですが、やっぱり欲をかきすぎてダメでした。

ということで、あらためて指値を下げて売却を試みることにしました。(続く)

TOBの対象となったら② 公開買付代理人

NTTドコモによる公開買付(TOB)の対象となった住信SBI銀、100株を保有する私に、同銘柄を置くマネックス証券から公開買付代理人に関する連絡がきました。

TOBの銘柄は公開買付代理人に対して、買付に応じる申込をしなくてはならないそうです。

マネックス証券からの連絡の要点は以下の通りでした。

・公開買付代理人は大和証券となった

・公開買付の応募手順は、

①大和証券に口座を開設する

②大和証券に公開買付応募申込書を請求する

③大和証券に住信SBI銀を移管する

④大和証券に応募申込書を提出する

※なお、移管〆切日は概ね1カ月(マネックス証券必着の日付)

さらっと書いてありましたが…

私の感想は「いや、これ面倒くさいな!」

でした。

私は大和証券に口座を開設していないので、まず開設手続きから始めなくてはいけません。

そして大和証券には住信SBI銀のTOBでお世話になった後、株式売買などでお世話になることはまずなさそうです。

どうしたものかと考えて、私が考えたのは「市場で売却する」という手段でした。(続く)

TOBの対象となったら① 前説

私は住信SBI銀を100株保有しているのですが、同銘柄が先週の5月29日、NTTドコモから公開買付(TOB)されると発表されました。

過去にも何度か保有銘柄がTOB対象になりましたが、確実に上場廃止が見通せるので売却しなくてはならなくなった…というのは初めてです。

何をどうすればいいのかネットで調べてみたのですが、一般論的な解説ばかりで、大いに参考になったというものはありませんでした。

ということで、個人投資家のはしくれとして、これから今回の住信SBI銀を通して私自身のTOB体験をつづっていこうと思います。

将来、TOBに直面した投資家たちのちょっとした参考になればいいな…