【静岡銀行】21年3月期の本決算

きのう12日、静岡銀行(8355)が21年3月期の本決算を発表しました。

経常収益は予想229,200百万円に対して230,787百万円、EPSは予想72.21円に対して73.31円、経常収益の成長率は予想±0%に対して+0.6%でした。

22年3月期のガイダンスは経常収益62,000百万円、EPS79.96円、経常収益の成長率−2.1%が提示されました。

売上高〇、EPS〇、売上高成長率〇の良い決算内容でした。

地銀は全国的に経営状況の悪化や再編が取りざたされますが、さすがの優等生ぶりが光ります。

安心して継続保有します。

【ミズホメディー】21年12月期1Qの決算

きのう10日、ミズホメディー(4595)が21年12月期・第1四半期の決算短信を発表しました。

売上高は2443百万円、EPSは68.40円、売上高成長率は前期比で+132.3%でした。

第2四半期の新ガイダンスは上方修正で、売上高4990百万円、EPS146.15円、売上高成長率+200.1%が提示されました。

また、通期の新ガイダンスは上方修正で、売上高9083百万円、EPS241.73円、売上高成長率+116.0%が提示されました。

今期配当は48円→73円の増配が発表されました。

通期業績予想のコンセンサスは、売上高8000百万円、当期純利益1900百万円(EPSで199.5円)、売上高成長率+90.2%です。

コンセンサスに対して、新ガイダンスは売上高〇、EPS〇、売上高成長率〇です。

同社は保守的な数字を出してきますので、少なくともガイダンスをクリアするのは十分に期待できます。

このように決算内容は良く、狼狽売りする材料は見当たりません。

私はまだ安全マージンとなる含み益もあるので、継続保有します。

【サイゼリヤ】21年8月期第2四半期の決算

きのう14日、サイゼリヤ(7581)が21年8月期・第2四半期の決算短信を発表しました。

売上高が62869百万円、EPSは四半期純利益が-565百万円のためマイナス、売上高は前期比で-18.3%でした。

通期の業績予想は上方修正されました。

売上高はガイダンス135000百万円に対して132500百万円と下方修正した一方、当期純利益をガイダンス-3600百万円から1000百万円と黒字転換としました。

これに伴い、EPSのガイダンスは−73.91円から20.53円になりました。

当期純利益はコンセンサス144百万円なので、大きな上方修正といえます。

売上高×、当期純利益〇、当期純利益をコンセンサス比で見ればサプライズといっていい決算内容でした。

当期純利益を大きく上方修正した要因として、同社は「国内・アジア各国での新型コロナウイルス感染症に対する政府支援金があったことなど」を挙げています。

特殊要因の利益上積みになりますが、当期純利益を黒字転換させたことは大きいと思います。

私はこの第2四半期、直近の冬の新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛により、業績を下方修正すると予想していました。

懸念していた売上高は下方修正したものの、減少率は-1.9%に留まっています。

この決算を受けて、株価は上昇すると思います。

【定点観測】ホテルリートはどうなったか

私は1月末にジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)に注目しているという記事をアップしました。

この冬に新型コロナウイルスの感染が再拡大したことと、春を迎えた今、株価がどうなっているかを再確認します。

☆ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)

前回記事1/28→直近3/26の価格推移

・株価は52700円(1/28)→63400円(3/26) +20.3%

・52週間の最安値は24320円(20年3/19)

・昨年3月19日と比べて、現在の価格は260.7%

チャートで値動きを確認すると、3月に入る前後で最高値圏の6万7000円台に達しています。3月はそこから下落したものの6万円台を保ち、直近は再び上昇か…という展開です。

私は1月末時点で、この冬の新型コロナウイルスの感染拡大が株価に織り込まれて下落すると見ていました。

結果的に、2月はこの予想が完全に外れました。2月だけの短期トレーディングをするなら、1月末は正に買い場でした。

新型コロナウイルスのワクチンは日本でも接種が始まりましたが、一般の多くの人々が接種するにはまだ数カ月間はかかりそうです。

7月の東京オリンピックは外国人の観光客受け入れを断念しており、インバウンド需要も秋までは回復を見込めないと思います。

これらを考えると、ホテル産業の本格的な業績回復はどんなに早くても秋以降だといえます。

私はホテルリートが本格的に株価を戻してくるのはまだまだ先だと予想を立てて、引き続き価格推移を見ていこうと思います。

【マネックス証券アクティブファンド】21年1月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の1月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

1月末時点で…

・基準価額は11,336(前月比+2.1%)

・純資産総額は57.8億円(同+6.6%)

株式組入比率

1月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が49.2%

その他

純資産総額は前月比+2.1%で、3カ月連続のプラスとなりました。

レポートでは、現在のファンドの現金比率について言及がありました。

『今月末は、昨月と比較し、ポートフォリオにおける現金・その他の比率が高くなっております。』

相場の先行きも見通しながら、買い場を探っているのかもしれません。

同ファンドは最近、基準価額が12,000円を超えてきました。

私は基本的に「良い成績を出すファンドをあらかじめ探すことはできない」という考え方を支持していますが…

現実に目の前で起こっていることを受け入れて、同ファンドを投資先の候補として検討するのもアリかもしれない…と思っています。

同ファンドの動向は来月以降もブログで取り上げていきます。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

BTCの値下がりは限定的と見る

暗号資産のビットコイン(BTC)がここ1週間ほど、大きく値下がりして調整しています。

2月22日には一時1BTC=600万円を突破する場面もありましたが、現在は480~500万円台あたりまで下落しています。

米国の10年債の金利が1.6%台まで上がってきたことが主な原因です。

米国の長期金利が上がると、市場は景気の先行きに警戒感を示していることになります。そうした見方の中でリスクマネーの一部が、株式や暗号資産の売却に動いています。

ただ、私はBTCはここからさらに下落していくことはないのでは…と見ています。

世界的な超大規模な金融緩和は依然続いており、市場にはおカネがあり余っています。

供給量が限られていて将来性も相当に見込まれているBTCは、価格が下落すれば値ごろ感も出てくると思います。

米国の連邦準備制度(FRB)が金融引き締めのフォワードガイダンスを出すまでは、BTCの価格は寄せては返す波のような展開が続くのではないでしょうか。私はBTCを保有しているので、パニック売り・早売りをしないように留意していきます。

【JT】長期保有で検討するリスク まとめ

世界4位のタバコ販売会社である日本たばこ産業(JT=2914)が先日、20年12月期の決算を発表して、株価が下落調整しました。

日本株では代表的な高配当銘柄の一つで、長期保有を目的とする個人投資家も多いと思います。

私は自分がJTを保有していると想定して、長期保有のために検討するリスクをブログで全3回に渡って連載しました。

3回分のまとめを記載して、連載を締めくくります。

☆JTの保有で検討するリスク

【①今後の売上高】

今期(21年12月期)はガイダンスで前期比マイナスの見通しを発表済み。世界的な嫌煙・健康推進ブームを考えると、中・長期的にも売上高は横ばい~漸減と予想される。株式投資をしてもキャピタルゲインは期待しづらい。

【②今後の配当性向】

今期はガイダンスで上場来初となる減配見通しを発表済み。今期から「配当性向75%を目指す」と発表しており、今後は業績連動の配当金となっていく。中・長期的に売上高の伸長を見込みづらいと、増配にも期待しづらい。

【補足 代替候補の投資先】

たばこをつくる企業に投資したいのであれば、海外のメジャー企業が代替候補となる。

・アルトリア・グループ(MO)

・フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)

・ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)

この3企業はいずれもJTより規模が大きく、グローバル展開においてスケールメリットを期待できる。配当利回りも5%台後半から8%台で、JTと比べてもそん色ない。

JTに投資し、株式を継続保有する投資家は、こうしたリスクや代わりに投資できる企業があるという選択肢を考慮した上で、それでもJTを選びとる勝算は何かを考えると良いと思います。

【JT】長期保有で検討するリスク 番外編

世界4位のタバコ販売会社である日本たばこ産業(JT=2914)が先日、20年12月期の決算を発表して、株価が下落調整しました。

日本株では代表的な高配当銘柄の一つで、長期保有を目的とする個人投資家も多いと思います。

私自身がJTを保有していると想定して、長期保有のために検討するリスクをブログで連載しています。

最終回となる番外編は「代替候補の投資先」です。

☆JTの保有で検討するリスク 番外編 代替候補の投資先

たばこをつくる企業に投資したいのであれば、海外のメジャー企業が代替候補となります。

※利回りおよび最低投資金額は21年2月24日時点

☆アルトリア・グループ(MO)

・利回り7.7%、最低投資金額は約4.5万円

・米国ではたばこシェアが業界1位(43%)

・主なブランドはマルボロなど

☆フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)

・利回り5.6%、最低投資金額は約9万円

・MOからスピンオフしてできた企業

・主なブランドはラークなど

☆ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)

・利回り8.0%、最低投資金額は約4万円

・PMIと双へきとなる世界最大規模のたばこ企業

・主なブランドはダンヒル、ケントなど

いずれもJTより大規模な企業で、配当利回りもそん色ありません。

グローバルな経営規模ということでは、JTよりスケールメリットがあると思います。

JTに投資するときは、これらの企業に投資するよりもどういう魅力・メリットがあるのかを考える必要があると思います。

【JT】長期保有で検討するリスク②

世界4位のタバコ販売会社である日本たばこ産業(JT=2914)が先日、20年12月期の決算を発表して、株価が下落調整しました。

日本株では代表的な高配当銘柄の一つで、長期保有を目的とする個人投資家も多いと思います。

私自身がJTを保有していると想定して、長期保有のために検討するリスクをブログで連載しています。

第2回は「今後の配当性向について」です。

☆JTの保有で検討するリスク② 今後の配当性向について

押さえておくべきポイントは以下の通り。

・今期(21年12月期)に、上場来初の減配見通しを発表(154→130円)

・今期から「配当性向75%を目指す」と、初めて数値目標を発表

今期に見通しどおりの減配となれば、03年3月期の上場来で初めて減配が確定します。

通期の業績予想は当期純利益が減益となっており、現時点では減配が実現するのでは…と見ています。

中・長期的に展望してみると、「配当性向〇%」という数値目標を設定するということは「配当金は会社の業績に連動させる」という宣言に他なりません。

連載の第1回「売上高について」で触れたように、今後も売上高の成長が期待しづらい以上、配当金も再び増配に転じることは簡単ではないと思います。

JTを長期保有するのであれば、「今後も配当金の増配は期待しづらい」ということを前提にした方が良さそうだ…というのが、私なりの結論です。

【JT】長期保有で検討するリスク①

世界4位のタバコ販売会社である日本たばこ産業(JT=2914)が先日、20年12月期の決算を発表して、株価が下落調整しました。

日本株では代表的な高配当銘柄の一つで、長期保有を目的とする個人投資家も多いと思います。

私は同銘柄を保有していませんが「JTは今後も長期保有していいのか」というネット上での議論の興味を持ちました。

そこで、私自身がJTを保有していると想定して、検討するリスクをブログに書くことにしました。

検討するリスク、第1回は「今後の売上高について」です。

☆JTの保有で検討するリスク① 今後の売上高

今後の売上高を予想する上で、私が重視するポイントは以下2点です。

・21年12月期の同社のガイダンスは2兆800億円、前期比−0.6%

・この11年間、売上高は2.0~2.2兆円でほぼ横ばいに推移

まず今期(21年12月期)はガイダンスで前期比マイナスを予想しているので、実際に減収となってもおかしくないということです。

業績予想を詳しく見ていくと、主力の海外たばこ事業で前期比−1.7%の1兆2300億円としています。

世界的な健康志向の流れの中でたばこは成長産業と言い難く、実際にこの10年間、JTも売上高は右肩上がりになっていません。

今期、来期以降も企業の売上高の成長を期待しづらいということは、株式もキャピタルゲインを期待しづらいということに他なりません。

JTは今後も他の企業と比べて高配当であり続けるとは思いますが、私は「キャピタルゲインはインカムゲインほどに期待できず、逆にキャピタルロスと相殺される」リスクがあると見ます。

JTを長期保有するのであれば、「売上高=企業の成長が期待しづらい」というのを補ってあまりある見立てやロジックを見いだすことが必要だと思います。

次回は配当性向のリスクについて考えます。