【マネックス証券アクティブファンド】21年9月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の9月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

9月末時点で…

・基準価額は13,506円(前月比+5.3%)

・純資産総額は115.1億円(前月比+4.5%)

・株式組入比率

→9月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が50.4%

・ハイ・ウォーター・マークは13,887円

【寸評】

純資産総額は前月比+5.3%と堅調でした。

株式組入れ比率は、時価総額5000億円の企業が50.4%。

前月は36%だったので、構成銘柄をかなり入れ替えたことが伺えます。

ファンド運用状況の報告では、NIPPOの公開買付けについて、提示価格が低いため実質的に反対表明したことをあらためて説明しています。

このTOBは親会社のエネオスが親子上場を解消するために仕掛けたもので、ゴールドマン・サックスがパートナーになっています。

親子上場解消を考える上で格好のケーススタディーなので、興味のある方は一読をおススメします。

レポートはこちら

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

気になる飲食大手企業の株価は

先日に岸田文雄氏が新首相となって内閣が発足してから、国内市場の株価は下落基調となっています。

私は以前に飲食大手企業の分析をしたことがあるのですが、その中から3社を取り出して現在の株価をチェックしてみました。

☆元気寿司(9828)

・10/7時点 2728円

・9/1時点 2673円

☆サイゼリヤ(7581)

・10/7時点 2661円

・9/1時点 2609円

☆ドトール・日レス(3087)

・10/7時点 1706円

・9/1時点 1644円

取り上げたのは回転ずしの元気寿司、ファミレスのサイゼリヤ、コーヒーチェーンのドトール・日レスHDです。

現在地と比較するため、国内市場が堅調だった9月初めの株価も並べました。

3社とも株価の動きが似通っており、10月に入って軟調となっています。

大ざっぱにいうと「コロナワクチンの接種率が上がって業績回復が期待されていたが、岸田新政権の発足に伴う株価下落に巻き込まれている」といったところでしょうか。

3社とも、9月初めよりは株価は高いです。

9月初めの株価より下がってくるようなら、投資チャンスになり得るかな…と見ています。

【マネックス証券アクティブファンド】21年8月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の8月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

8月末時点で…

・基準価額は12,829円(前々月比+2.7%)

・純資産総額は110.1億円(前月比+16.2%)

・株式組入比率

→8月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が36.2%

・ハイ・ウォーター・マークは13,286円

【寸評】

純資産総額は前月比+16.2%と大幅増でした。

8月は日本市場の株価が堅調だったので、リスクマネーの流入が多かったのかもしれません。

ファンド運用状況の報告では、親子上場の問題点を端的に指摘する良い一文がありました。

『親子上場とは、親会社とその子会社それぞれが上場している状態のことを指します。その問題点は、親会社においては選択と集中の不徹底、子会社においてはガバナンスの不在という形で現れます。』

(引用:8月の月次レポートより)

「親子上場は何が問題なのか」という問いに対して、暗記しておきたい模範解答です。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

【マネックス証券】NIPPOのTOBに物申す

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

が先週、投資先である道路建設の最大手・NIPPO(ニッポ)に対して、同社が賛成表明したTOBに物申しました。

背景およびサマリは以下の通りです。

(同ファンドはMAMFと略記)

☆ニッポのTOBと、MAMFのリアクション

ニッポは年間売上高4000億円で、道路建設の最大手企業

・親会社はENEOS(エネオス)で、57%の株式を保有

・エネオスはニッポの残り43%株式も取得し、親子上場の解消を目論んでいる

・エネオスはゴールドマンサックスと組んで、買収のための特別目的会社を設立

→9月7日、買収価格4000円でTOBを表明

・MAMFは24日、「4000円は安い」と、NIPPOに条件再考を促したことを公表

参考:MAMFの公式リリースはこちら

MAMFは日本企業が親子上場を解消する際に伴う株価上昇に、アクティビストとして投資機会を見いだしています。

今回は投資先のNIPPOがMAMFを含む少数株主にとっては満足いくものではない買収価格に対して、はっきりと物申した…という展開です。

公式リリースでは、MAMFは昨年9月からニッポと対話を続けてきたことが明かされています。

ニッポは親会社のエネオス&ゴールドマンサックスの連合軍に有利な買収価格を出してきており(株式買付の原資が少なくて済む)、MAMFは「ちょっと待て」といったところでしょう。

MAMFのアクションは、アクティビストを自称するファンドとしては当然の行動です。

と同時に、ニッポから何がしかの譲歩なり妥協を引き出せるか、「お手並み拝見」ともいえる局面となります。

ことがどういう推移をたどっていくか、興味を持ってみていこうと思います。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

再生可能エネ銘柄と自民党の総裁選

私が保有する再生可能エネルギー銘柄のイーレックスはきのう6日、株価が+7.83%と急騰しました。

自民党の総裁選に河野太郎氏が出馬すると取りざたされているのが、上昇理由です。

簡単に解説すると、

☆次期首相が原発推進派→株価上昇

☆次期首相が反原発派→株価下落

というのが基本的な構図になります。

日本のベースロード電源に原発が使えないとなると、代替は自ずと再生可能エネルギーに絞られてくるからです。

自民党の主な政治家を分類すると、

☆原発推進派→安倍晋三、麻生太郎、岸田文雄、二階俊博

☆脱原発派→河野太郎、小泉進次郎

となります。

自民党の総裁選の風向きは再生可能エネルギー銘柄にもろに吹きつけてきそうなので、しっかりアンテナを立てていくつもりです。

【マネックス証券アクティブファンド】21年7月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の7月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

7月末時点で…

・基準価額は12,486円(前々月比-3.9%)

・純資産総額は94.8億円(前月比+5.2億円)

・株式組入比率

→6月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が36.0%

・ハイ・ウォーター・マークは13,286円

【寸評】

純資産総額は前月比+5.2億円と順調でした。

投資対象の企業の組入比率は、時価総額5000億円以下の企業が前月と比べて37.8→36.0%と少しだけ減りました。

全体的には、主要な数字は大きな変化のない1カ月間でした。

ファンド運用状況の報告では、製造業の企業とトップレベルの意見交換をしたことが触れられていました。

内容は当たり障りがなく、どの企業なのかを類推できるようなものではありませんでした。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

【元気寿司】外食企業の分析+

日銀が6月に発表した短観では、飲食・宿泊業界で新型コロナウイルスによる業績低迷の出遅れが観測されました。

私はこの2業種に投資妙味を見いだせないか、調べています。

今回は外食企業で面白そうな企業を見つけたので紹介します。

【すかいらーく(9828)】

☆前期(21年3月期)の業績

・売上高 38,252百万円 443百万円の最終赤字

→コロナ禍の影響で、売上高の前期比プラスが10期連続でストップ

☆今期の進捗

・1Q 売上高10,712百万円(進捗率22.8%)、経常利益13百万円(同0.7%)

☆寸評

宇都宮市に本拠地を構える回転ずしチェーン。主な展開店舗は「魚べい」です。

私が妙味を感じるのは、回転ずしの国内2トップである「スシロー」「くら寿司」と比較したとき、成長余地が多分に残されているのではないかという点です。

3社の直近の時価総額と前期売上高、そこから導かれるPSR(株価売上高倍率)を並べてみます。

☆F&Lカンパニー(スシロー)

・時価総額 562,900百万円

・売上高 199,088百万円

・PSR 2.82倍

☆くら寿司

・時価総額 175,300百万円

・売上高 136,134百万円

・PSR 1.29倍

☆元気寿司

・時価総額 23,500百万円

・売上高 43,435百万円

・PSR 0.54倍

いかがでしょうか。

3社のPSRを並べると、稼ぐ力(売上高)に対して現時点の評価(時価総額)は、元気寿司が明らかに割安にとどまっていることが分かります。

私は、回転ずしは仕入・調理・店内オペレーションがかなりの程度まで均質化される業態だと考えています。

3社の儲ける力を比較するため、売上高経常利益率も調べてみました。

スシローは6%弱、くら寿司と元気寿司は4%台です。

スシローの数字がさすがに優秀ですが、これも現在の3社のPSRの格差を正当化できるまでとはいえません。

元気寿司はスシローやくら寿司をベンチマークとすると、まだまだ時価総額を伸ばせる余地があるといえます。

それはすなわち、株価に上昇の余地が大きいということではないでしょうか。

【イーレックス】22年3月期1Qの決算

おととい11日、イーレックス(9517)が22年3月期の第1四半期決算短信を発表しました。

売上高は33,213百万円、EPSは14.13円、売上高成長率は+78.7%でした。

22年3月期のガイダンスは変更なく、売上高158,500百万円、EPS110.23円、売上高成長率+11.7%です。

売上高の通期ガイダンスに対する進捗率は21.0%です。

売上高は前年同期比で+78.7%と伸びており、通期ガイダンスに対する進捗率も繁忙期の夏・冬でないことを考えれば、まずまずだと見ます。

決算発表翌日だったきのう12日は−17%と大きく調整しましたが、ここまで急ピッチで上昇してきた分、材料出尽くしによる売りが集中したのでしょう。

同銘柄はJPX日経インデックス400への採用が決まりました。

再生可能エネルギーの有望企業であることは変わらず、指数構成のための買いも入るので底値は固いと判断します。

今回の決算短信では懸念材料が出てこなかったので、継続保有します。

【マネックス証券アクティブファンド】21年6月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の6月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

6月末時点で…

・基準価額は12,861円(前々月比+1.2%)

・純資産総額は89.6億円

・株式組入比率

→6月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が37.7%

・ハイ・ウォーター・マークは13,286円

【寸評】

今月は2020年6月25日のファンド設定以来、丸1年となりました。

6月30日時点のリターンは+28.61%と、投資家にとっては満足のいく成果となりました。

純資産総額はこの1カ月で20億円くらい増えており、新規の投資家も呼び込めているようです。

投資対象の企業の組入比率は、時価総額5000億円以下の企業が4月と比べて50.3%→37.7%と大きく減りました。

代わりに、時価総額1兆円以上の大企業への投資が37.8%となり、5000億円以下の企業と並ぶ水準になっています。

同ファンドが張ることのできるお金が増えたことで、投資戦略もはっきり大企業指向になっていることが伺えます。

投資戦略のシフトチェンジで2年目もパフォーマンスを上げることができるか、注目です。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

外食企業の分析 投資候補のまとめ

日銀が6月に発表した短観では、飲食・宿泊業界で新型コロナウイルスによる業績低迷の出遅れが観測されました。

私はこの2業種に投資妙味を見いだせないか、調べています。

外食では4つの企業を投資候補として、個別に分析してきました。

今回は4社の評価をまとめて並べておきます。

☆外食企業 4社のまとめ

①すかいらーくHD(3197) 値戻 遅 / 売ガ 285,000百万円 / 進捗 1Q22.7%

・投資意欲 高

・寸評 株価の戻りが遅れ気味で、投資対象になり得る

②日本マクドナルドHD(2702) 値戻 並 / 売ガ 299,500百万円 / 進捗 1Q25.3%

・投資意欲 中

・寸評 業績にコロナの影響はなし。5000円以下の株価なら投資を検討できそう

③吉野家HD(9861) 値戻 遅 / 売ガ 155,100百万円 / 進捗1Q23.5%

・投資意欲 低

・寸評 牛丼チェーンは競争環境が厳しく、先行きを見通しづらい

④ドトール・日レスHD(3087) 値戻 並 /売ガ 122,180百万円 / 進捗1Q21.7%

・投資意欲 高~中

・寸評 客足はコロナショック直後と同じ7割ほど。株価が1650円を割り込むなら注視したい

すかいらーくとドトール・日レスは、しばらく成り行きをウォッチするつもりです。

・値戻

新型コロナショック直後の20年3月ごろから、株価がどれだけ戻っているか

速・並・遅の3段階評価。チャートの形をパッと見しての、個人的な判断

・売ガ

今期の売上高ガイダンス

・進捗

今期の売上高進捗率