【マネックス証券アクティブファンド】22年2月レポート

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の2月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

2月末時点で…

・基準価額は12,606円(前月比+2.1%)

・純資産総額は140.2億円

・株式組入比率

→2月末時点で、時価総額1兆円超の投資先の企業数が46.5%

・資産構成比 株式:現金など=95:5

・ハイ・ウォーター・マークは13,887円

【寸評】

注目すべきは資産構成比です。

現金比率が5%となっており、ほぼフルインベストメントになっています。

時価総額1兆円以上の大企業に対して、かなりの自信度で投資していることが伺えます。

何となく、最近もよく話題に挙がるあの企業かな…と思い当たるところもありますが。

いずれレポートで企業名が公表されるはずなので、楽しみにしていようと思います。

レポートはこちら

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

【イーレックス】22年3月期・通期業績予想の上方修正について

3月25日、イーレックス(9517)が22年3月期の通期業績予想を上方修正しました。

売上高は158500百万円→220000百万円(+38.8%)、EPSは110.23円→134.60円(+22.1%)に上方修正しました。

増配も発表して、期末の一括配当で20円→22円(+2円)となりました。

この発表を好感して、株価は4月になっても上昇基調になっています。

同社の発表資料を読むと「電力デリバティブ取引の活用による電力調達コストの低減が見込まれる」との一文が目を引きました。

折しも国内外では、原油価格の高騰とウクライナ情勢のあおりを受けて、電力調達価格が上昇しています。

新電力会社が相次いで事業停止に追い込まれている中で、イーレックスは好対照な存在として投資を呼び込んでいるのでは…と見ています。

中期的な見通しに立つと、電力デリバティブ取引によるアドバンテージは必ずどこかの時期で剥落していきます。

いまの株価上昇もずっと右肩上がりというわけではなく、落ち着くタイミングが出てきそうです。

イーレックスの業績予想修正の発表はこちら

【タナベ経営】注目は株価635円のライン?

保有銘柄のタナベ経営がここ数日、ちょっとずつ株価を上げています。

同社は9日に自己株式の取得を発表しており、それが効いているようです。

取得の概要は以下の通りです。

・買付価格は635円

・10日に自己株式立会外買付取引にて買付

・買付上限数は12万株(発行済株式数の0.7%)

買付の理由を、同社は「東証プライム市場への上場で求められる基準を満たしていくための資本政策を遂行していくため」と発表しています。

これは私が同銘柄を購入するときに期待した狙いと一致しています。

注目すべきは、今回の買付価格を635円としていることでしょう。

同社の発行済株式数は約1751万株。

これは、

635×1751万=時価総額111億円

という水準です。

東証プライムは上場基準のひとつに「時価総額100億円」を課しています。

タナベ経営は100億円に10%ほど安全余裕率を見て、時価総額110億円前後をキープしたいのでは…というのが、私の見立てです。

この推論が成り立つのであれば、タナベ経営は自社の株価を635円で買い支えるということになります。

ウクライナ情勢で市場は極めて不透明ですが、タナベ経営に関しては株価635円を意識しておこうと思います。

【イーレックス】22年3月期・3Qの決算短信

先週の10日、イーレックス(9517)が22年3月期・3Qの決算短信を発表しました。

売上高は150950百万円、EPSは133.63円、売上高成長率は+99.5%でした。

22年3月期のガイダンスは変更なく、売上高158,500百万円、EPS110.23円、売上高成長率+11.7%です。

売上高の通期ガイダンスに対する進捗率は95.2%、コンセンサスは152675百万円です。

決算補足の説明資料を読みましたが、高圧・低圧とも小売の販売電力量が前年比で増収となっていることを確認しました。

また、22年3月までに石炭火力発電所のバイオマス転用に向けた最終交渉をしているとのことだったので、これが発表されたら株価上昇の材料になりそうです。

3Qで売上高が通期コンセンサス&ガイダンスに肉薄したことで、株価は大きく反発中で、きのう14日は+11.19%をマークしました。

昨年末あたりからかなり売り込まれていたので、ここが底入れ&巻き返しの起点になるかもしれません。

今回の決算短信が良い内容だったので、継続保有します。

【ミズホM】保険収載価格の見直しに言及

ミズホメディー(4595)は先週の10日、21年12月期の決算を発表して、22年12月期の通期業績のガイダンスを発表しました。

22年12月期はガイダンスで売上高9709百万円を提示しています。

同社の株価は少し前、新型コロナウイルスの検査試薬の保険収載価格が引き下げられたことを受けて、急落する場面がありました。

この保険収載価格の見直しについて、ミズホメディ―は今回の決算発表で初めて公式に見解を出しました。

該当部分を引用します。

新型コロナウイルス感染症は、オミクロン変異株による第6波が収束した後も、小規模の波を幾度か繰り返すことを前提とし、遺伝子検査キット「スマートジーン SARS-CoV-2」の売上高は、約55億円(約105万テスト、前期は125万テスト)と予想しております。なお、当該製品は、保険収載価格の見直しに伴い2021年12月末より販売単価
を改定しております。また、抗原キットの「クイックチェイサー SARS-CoV-2/Flu(Flu A,B)」及び「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2」につきましては、今後需要の増加を見込んでおり、売上高は計約24億円(約240万テスト)を予想しております。

【引用:ミズホメディー 2021年12月期 決算短信 5P】

ポイントは以下の通り。

・保険収載価格の見直しを受けて、昨年末に製品の販売価格を改定(値下げ)している

・抗原キットは今期以後、需要増加を見込んで売上高を見積もっている

平たくいうと、同社は保険収載価格の見直しを今後の業績予想に織り込んでいるということです。

このことから、この材料も現状の株価に十分に織り込まれたと判断していいと考えています。

【ミズホM】21年12月期 4Q決算

ミズホメディー(4595)がきのう10日、21年12月期・通期決算(4Q)を発表しました。

売上高はコンセンサス13062百万円に対して13137百万円、EPSはコンセンサス481.79円に対して505.73円、売上高成長率は前期比で+212.4%でした。

配当金は期末配当が95円→105円の増配が発表されました。中間配当金50円とあわせて、年間配当金は155円になります。

22年12月期の通期ガイダンスは売上高がコンセンサス6000百万円に対して9709百万円、EPSがコンセンサス99.75円に対して338.64円、売上高成長率はコンセンサス-54.1%に対して-21.9%(今期から導入した新会計基準を適用せず、旧基準での数字)が提示されました。

通期予想のコンセンサスに対して、売上高〇、EPS〇、売上高成長率〇で着地しました。

22年12月期の通期業績予想もコンセンサスを上回るものでした。

新型コロナウイルスの抗原検査試薬は適用される医療保険点数が引き下げられて、同社の売上高にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。

私自身は今回の決算の数字が良かったので、継続保有します。

株価も気になるところではありますが、何よりもコロナの検査キットの流通数の拡充はいま正に日本中で期待されていることです。

同社には医療で社会使命に応えられる力があるので、引き続きがんばってほしいと思っています。

【帝通工】22年3月期 3Qの決算短信

帝国通信工業(6763)が8日、22年3月期・3Qの決算短信を発表しました。

売上高は11395百万円、EPSは132.52円、売上高成長率は前年同期比で+32.9%でした。

期末配当は増配を発表して、+10の35円。通期では1株あたり60円となりました。

通期の業績予想はガイダンスを上方修正して、売上高14000百万円→14800百万円、EPS116.77円→153.21円となりました。

同社が生産する可変抵抗器は海外を中心に需要旺盛です。

半導体不足の影響も軽微に留まったこともあり、通期の業績予想が上方修正となりました。

今期の配当金は、増配率が+20%となりました。

もともと高配当企業として知られており、配当金狙いの投資家にはより魅力が増したと思います。

決算短信の発表を受けて、翌9日の株価も前日比+2%で引けました。

キャッシュリッチな企業で手堅い投資先ですが、目先の材料は出そろった感もあります。

【サイゼリヤ】22年8月期 1Qの決算短信

先月になりますが、サイゼリヤ(7581)が1月12日、22年8月期・第1四半期の決算短信を発表しました。

売上高が33961百万円、EPSは50.22円、売上高は前期比で+3.6%でした。

通期の業績予想の修正はありませんでした。

2Qのガイダンスは売上高69300百万円、EPS96.73円です。

売上高は通年のガイダンスに対して28.0%なので、まずまずの決算内容です。

新型コロナウイルスはオミクロン株が猛威を奮っていますが、第2四半期のガイダンスは下方修正なしでした。

経営陣としては、オミクロン株による売上減も概ね想定内で収められるというメッセージだと解釈しています。

直近の株価の推移は、1月27日にマークした2533円の底値から切り返してきているような値動きです。

これまでの保有の狙い通り、コロナ禍に対応して経費削減を進めてきたレジリエンスは、アフターコロナで業績に大きく寄与すると期待しています。

【マネックス証券アクティブファンド】21年12月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の昨年12月の月次レポートを読みました。

サマリは以下の通りです。

昨年12月末時点で…

・基準価額は13,020円(前月比+3.2%)

・純資産総額は121.5億円(前月比+9.2%)

・株式組入比率

→12月末時点で、時価総額5000億円以下の投資先の企業数が26.6%(前月比−20.5%)

・資産構成比 株式:現金など=73:27

・ハイ・ウォーター・マークは13,887円

【寸評】

純資産総額は減って前月比-9.2%でした。

基準価額も前月比プラスでしたが、1月になって下落しています。

これは株式市場全体のパフォーマンスに引っ張られたβ部分のはずなので、問題ではないでしょう。

株式組入れ比率は、時価総額5000億円の企業が26.6%。

これは前月比−20.7%で、ポートフォリオをかなり入れ替えたことが伺えます。

今回の月次レポートでは冒頭に、トップの松本大氏が1年間の振り返りを寄せています。

ジャフコへのエンゲージメントとNIPPOへの提言を、ファンドが具体的に動いた事例として挙げていました。

ファンド運用状況の報告では、NIPPOへの提言を総括していました。

結果的に親会社(エネオス/買収にはGSが関与)の株主価値を重要視しているとはいえないTOB価格による買収は阻止できなかったが、大手グローバル投資家3社は自分たちに賛同してくれた…とまとめています。

アクティビストファンドも本気で今回のTOB価格を変更できるとは思っていなかったはずで、「言うべきことはいって大手グローバル投資機関も賛同した」という一定のオーソリティーを得られただけでも十分というところでしょう。

市況につられてまだ基準価額が下がるようなら、同ファンドに興味のある投資家には購入のチャンスがやってくるかもしれません。

レポートはこちら

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

タナベ経営とダイニチ工の東証移行先

東京証券取引所はきのう11日、4月の再編にあたって上場企業3777社の移行先を公表しました。

私は昨年、タナベ経営とダイニチ工業が最上位のプライム市場に編入するため、条件の一つである時価総額100億円以上をキープするために株価対策を打ってくるはずだと目をつけました。

答え合わせとして、この2社の移行先を見てみます。

☆タナベ経営 プライム市場

☆ダイニチ工 スタンダード市場

タナベ経営はプライム市場、ダイニチ工はスタンダード市場でした。

ダイニチ工に関しては予測を外しました。

私は現在、タナベ経営300株保有しています。

こちらも株価が狙い通りに上昇したわけではなく、中・長期目線での保有に切り替えています。

上々企業3777社の移行先リスト一覧はこちら