「マネックス・アクティビスト・ファンド」について

私がメイン口座にしているマネックス証券が、10日からアクティブファンドの申込を開始しました。

マネックス・アクティビスト・ファンド」(愛称:日本の未来)

というファンドです。

松本大CEOが率いて国内の上場企業にアクティビストとして働きかけていく…というのがうたい文句となっており、25日が設定日になっています。

興味を抱いたので、所感をメモしておきます。

☆何が売りか

【松本CEOが全力宣言している】

このファンドの運用に対して、松本氏が「今までの経験とネットワークと、情熱のすべてを注ぎます」と熱いメッセージを寄せています。失敗した場合の名声リスクを考えると、松本氏の年齢と立場からすると極めて高い本気度を感じます。

☆どういう投資戦略を描いているか

【おそらく親子上場の解消と内部留保の株主還元】

同ファンドは国内の特定の上場企業に狙いを定めたアクティビスト活動を展開する予定です。

具体的にはずばり、「親子上場の解消による企業価値の増大」「過大な内部留保の株主還元(吐き出し)」で運用益を出そうとしていると見ています。

これは申込説明にも明記されています。説明には「(対象企業の)事業計画の見直し」がメイン戦略であるかのように書かれていますが、ハゲタカファンドのように見られないようにするための“建前”だろうと類推しています。

実際のファンド運用に関しては、松本氏には、投資家の村上世彰氏がかつて率いていた村上ファンドのようなイメージがある気がします。

☆このファンドは買いか?

【投資の“教材”としてならアリ】

このファンドを買って儲けられるかについては、個人的にはネガティブな見立てです。

何といっても信託報酬率が高い。年率2.2%+成果報酬は、私のようにインデックスファンドを保有する投資家としては「この条件だけで見送り」という水準です。マネックス証券以外から買付けると、申込手数料も3%程度かかるようです。

ではどのような狙いなら買えるか?

これはまったく個人的な趣味・指向ですが、松本氏がどんなアクティビスト活動をするのかにはとても興味があります。松本氏の投資手法をファンド受益者として学ぶ…という目的であれば、儲けるか否かを度外視して一口購入するのはアリだと思います。

ネットマーケティングの業績予想修正について

保有銘柄のネットマーケティングは8日に通期業績予想を修正発表し、9日に見直し買いが入りました。

ここであらためて、同社の20年6月期の業績予想の推移を振り返ってみます。

【売上高 百万円】

前期実績 14,050

今期初め- 16,302

5/12 未定 ←「新型コロナウイルス問題の影響が見通せない」として

6/8 14,290

5月12日の直後には、株価はいったん下落しました。今回の見直し買いは「新型コロナウイルス問題が売上高に及ぼす影響を数字で確認できた」「コロナ前の16,302百万円から大きく下げたが、前期実績は上回って着地しそう」という投資家の安心感を反映したものということになります。

前期実績をほんの少しだけ上回る今回の発表は、個人的には「ネットマーケティングが(会計テクニックの範囲内で)数字をつくりにきた」感があるかも…と捉えています。

それでも、同社が本決算の発表を前に速やかに経営成績を開示した点に良い印象を持ちました。

日本動物高度医療センターについて

先週、新規銘柄で東証マザーズに上場している日本動物高度医療センター(6039)を購入しました。

同医院は犬・猫などのペットの高度医療(二次診療)を専門にしており、全国の動物病院と連係して、一次診療からの紹介を引き受けて成長を続けています。

同医院の購入に踏み切った理由は以下の通りです。

・少子高齢化に伴うトレンドとして、ペット市場は成長産業と判断している

・「家族の一員」であるペットの高度医療は、不況やコロナの影響も限定的なはず

・売上高が上場以来8期連続で増加中

・21年秋に大阪病院が新設予定で、新しい成長の柱が見えている

@2037円で購入した時のPERは12.0倍。配当金を出していないのがキズですが、今の時点で業績がダウンサイドに振れるようなリスク要因も多くはないだろうと判断しました。