【銘柄分析】静岡銀行

私は現在、東証一部に上場している静岡銀行(8355)を保有しています。

同行は静岡県を拠点とする地方銀行です。地銀の中では優良な企業で、20年3月期で総資産額約13兆円が全国の地銀の6位、時価総額約4300億円は同2位です。

同銘柄を購入した理由を、銘柄分析としてメモします。

・地銀再編を提唱する菅首相の“スガノミクス”で、有力なテーマ株になる可能性がある

・経営環境が悪化の一途をたどる地方銀行の中では、営業利益などで健闘している

・配当利回りが約3%で、株価の底支えとしてある程度期待できる

基本的には“スガノミクス”に期待するという1点張りです。

地銀の再編については、私は全体像としては「有力行を上位とした吸収合併」「全国のブロック規模による収れん」だと考えています。

こうした全体像をイメージしたとき、静岡銀行は東海地方の地銀の核になり得るだろう…というのが、投資を決めた理由です。

問題は「私の地銀再編のイメージがそもそも合っているのか」「合っているとして、地銀再編の動きが静岡銀に及ぶのはいつなのかまったく分からない」というあたりです。

同行に関してもう一つユニークなのは、マネックス証券の最大株主で26%を保有しているということです。

持ち分は時価総額で約180億円なので、同行の規模からしたら財務的なインパクトはそれほどありません。ただ、SBI証券が地銀との連携に乗り出していることもあるので、静岡銀行∔マネックス証券のコラボももしかしたら今後出てくるかも…?

レオパレスは今後どうなるか

レオパレス21が28日、20年4-6月期の決算見通しが118億円の債務超過となると発表しました。

東京商工リサーチの記事はこちら

同社は新型コロナウイルスの影響が及ぶ前から、賃貸主たちに約束している既存物件の補修工事が大幅に遅れていました。

今四半期の純利益は142億円の最終赤字という見通しを出しています。

同社は外資系企業からの増資などによる経営の継続を目論んでいるようですが、現状ではこの会社を買う要素が見当たりません。

私は数年前に、同社の株式を損切りで売却したことがあります。

経営の立て直しができず、破産にむかうのでは…と見ています。

【銘柄分析】GMOペパボ

8月に、私は東証二部に上場しているGMOペパボ(3633)を購入しました。

同社はGMOインターネットが61.0%の株式を保有する子会社です。

個人向けレンタルサーバーやECサイト支援ソリューションなど、個人やマイクロ規模のインターネットビジネスの各種サポートを主な事業にしています。

同銘柄の購入に踏み切った理由は以下の通りです。

・ウィズコロナの時代にあって、成長を見込めそうな事業だと判断した

・売上高がジャスダックへの上場以来12期連続で増加中

・購入価格(4520円)でのPERが約24倍で、底なしに下落するおそれが少なそう

・配当利回りも2%以上あり、個人投資家の買い支えの材料として期待できる

ウィズコロナの状況だと、これまで会社員だった人たちも否応なく副業やインターネットビジネスに乗り出さざるを得なくなると思っています。

そうなったとき、GMOペパボは「金鉱を掘る人々にシャベルを売る」事業として成長を続けていくのではないかと期待しています。

売上高の成長が会社予想やコンセンサスを超え続けていくか、四半期ごとの決算を注視していくつもりです。

スガノミクス投資を考える 地方銀行②

新たに首相になった菅義偉氏が提唱する経済政策、スガノミクスでは地方銀行の再編が有力テーマの一つに挙がっています。

地方銀行を投資対象として学ぶため、このブログでは数回に分けてメモを書きとめています。

第2回は顧客向けサービス業務の利益率ランキングです。

☆地方銀行グループの顧客向けサービス業務の利益率

①静岡銀行 0.34(+0.03)

②横浜銀行、東日本銀行 0.34(+0.03)

③福岡銀行 0.44(-0.02)

④北九州銀行 0.31(+0.01)

⑤関西みらい銀行 0.08(+0.06)

※1 数字は%、カッコ内は前年比

※2 順位は19年3月期、20年3月期の利益率および改善率を偏差値化して算出

引用:週間ダイヤモンド2020年4月11日号

銀行の儲ける力を表す重要な指標です。経営環境が強い逆風な中で、5位の関西みらい銀行の改善率は注目に値すると思います。

参考:第1回の記事「地方銀行の総資産の上位ランキング」

スガノミクス投資を考える 地方銀行①

自民党総裁で前官房長官の菅義偉氏が16日、第99代の内角総理大臣に就任しました。

菅首相はこれまでに地方銀行の再編の必要性に言及しており、スガノミクスの有力テーマとなる可能性があります。

地方銀行を投資対象として学ぶため、私が調べたことをこのブログで数回に分けてメモで書きとめていきます。

第1回は地方銀行の総資産の上位ランキングです。

☆地方銀行グループの総資産ランキング

①ふくおかフィナンシャルG 20.8

②コンコルディアフィナンシャルG(横浜銀行、東日本銀行) 18.9

③めぶきフィナンシャルG(足利HD、常陽銀行) 17.4

④千葉銀行 14.9

※数字は兆円(19年)

再編で複数行の経営統合がある場合、基本的には規模が大きい方が優位に立ちます。上位3行+αくらいの順位は、押さえておくべき情報でしょう。

マネックス証券アクティブファンドの8月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の8月の月次レポートが出ました。

サマリは以下の通りです。

8月末時点で…

・基準価額は1万320円(前月比+8.3%)

・純資産総額は38.2億円(同+12.0%)

・65社に投資(21社)

→そのうち半数以上の33社が、時価総額1兆円以上の大企業

基準価額は前月比+8%となりました。

プラスの値動きについては、レポートには以下の記述がありました。

『需給、テーマ及び値動きを勘案の上で上場子会社Cへの投資を行ったところ、直後に当該銘柄の親子上場解消の報道があり、短期間に10%以上のリターンを上げました。』

企業名がイニシャルになっていますが、ポラテクノや青木あすなろ建設あたりでしょうか。

レポートではアクティビスト活動や投資した個別の企業名は出していません。

これについては『エンゲージメント投資は、常に対話の相手企業があり、また集中投資戦略であることから、受益者の皆さまに投資および対話の状況や進捗をつぶさにお伝えすることが難しい投資だと考えております。』と釈明しています。

ファンドのホルダーとしては、8月は基準価額、純資産総額とも前月比プラスだったので良かったと思います。

レポートで投資対象にしている個別の企業名を出さないのは、基準価額が下がったときには、ホルダーからは厳しい批判を浴びるでしょう。

同ファンドの動向は来月もブログで取り上げていきます。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

参考:前回7月の記事はこちら

マネックス証券アクティブファンドの7月レポ

マネックス証券が肝いりで販売しているファンド、

マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)

の7月の月次レポートが出ました。

サマリは以下の通りです。

7月末時点で…

・基準価額は9529円

・純資産総額は34.1億円

・44社に投資

→そのうち半数以上の28社が、時価総額1兆円以上の大企業

レポートでは、マネックス証券の松本大CEOが積極的に投資企業の経営陣とコミュニケーションを取り始めていると、自身の言葉として報告していました。

私の見立ては「実弾が30億円と少しでは、アクティブファンドとして企業の経営を変革するまで迫るには足りないのではないか」というところです。

時価総額1兆円以上の大企業を相手にしてはなおさらでしょう。

同ファンドが投資対象の集中と選択を図るのか、引き続き松本CEOの個人プレーに頼っていくのか、興味を持って見守っていこうと思います。

※私は同ファンドを1万円ぶん、保有しています。

参考:前回7月の記事はこちら

【ネットM】20年6月期の決算

きのう11日、ネットマーケティング(6175)の20年6月期・本決算が発表されました。

EPSがガイダンス29.65円に対して34.53円、売上高がガイダンス14290百万円に対して14363百万円、売上高成長率は前期比で+2.2%でした。

※ネットMはコンセンサスが出ていないため、会社ガイダンスを参考値とする。

21年6月期は新ガイダンスとしてEPS22.98-37.17円、売上高15500百万円、売上高成長率+7.9%が提示されました。

20年6月期はEPS、売上高、売上高成長率ともガイダンスを超えたので、良い決算だったと思います。第4四半期に新型コロナウイルス禍による業績押し下げがあったことを考えると、プラスαの価値があるでしょう。

当年度の業績をセグメント別にみると、主力の広告事業は売上高98億34百万円(+0.2%)、成長の柱といえるメディア事業(ネットの婚活サービス「Omiai」)は売上高45億29百万円(+6.8%)でした。

これを素直に読み取るのなら、「主力事業は頭打ちも見えてきた」「成長事業はまだ伸びる期待あり」でしょう。

ネットマーケティングは会社がガイダンスの業績を手堅く超えてくることが期待でき、株価もOmiaiの成長期待に支えられていると考えているので、継続保有します。

【イーレックス】第1四半期の決算

先週7日、イーレックス(9517)の21年3月期・第1四半期の決算短信が発表されました。

EPSが10.04円、売上高が18589百万円、売上高成長率は前期比で+16.5%でした。

営業利益は前期比-34.0%の1271百万円でした。決算短信は競争激化による電力販売単価の低下と・販管費の増加が要因としています。

売上高成長率のコンセンサスが+2.1%なのに対して、第1四半期は大きくアップサイドの伸びを示しました。電力事業は夏・冬の需要に業績が左右されますが、企業の成長力は依然高いと判断します。

営業利益が前期比マイナスとなったのは競争環境の激化を反映しています。ここが材料視され、あす11日の寄り付きでは株価も調整すると予想。

【動物高度医セン】第1四半期の決算

きのう6日、日本動物高度医療センター(6039)の21年3月期・第1四半期の決算短信が発表されました。

EPSが予想35.0円に対して28.5円、売上高が予想700百万円に対して699百万円、売上高成長率は前期比で+4.4%でした。

※予想値は「通期コンセンサス×1/4」で概算

取締役2人に対して、自己株式約540百万を処分して譲渡制限つき株式報酬として割り当てることが発表されました。

EPSを押し下げたのは経常利益が前期比-11.4%となったためです。理由は人件費が増加したためとされています。

売上高成長率のコンセンサスが2.4%なのに対して+2%を出しましたが、本日の寄付きではいったん下落と予想します。