【ファベルC】25年6月期 3Q決算

FaberCompanyが13日、25年6月期の3Q決算を発表しました。

売上高は1874百万円、EPSは70.71円、売上高成長率は前年同期比+9.1%でした。

通期の売上高ガイダンス2554百万円に対して、進捗率は75.3%でした。

通期のガイダンスは売上高2554百万円、EPS94.12円、売上高成長率+10.2%から変更ありません。

小型株でアナリストがフォローしていないため、コンセンサス予想は出ていません。

この結果を受けて、翌14日に株価は3.4%下落しました。

コンセンサス予想がないため類推となりますが、売上高成長率が通期のガイダンス10.2%に対して、1%ほど下回ったことが嫌気されたのかもしれません。

3Q決算短信を発表した13日の終値ベースでPERは12.4倍、キャッシュニュートラルPERは4.09倍でした。

BSの中にため込んだキャッシュは依然として超豊富で、株価が下落する幅は限定的だと思います。

【コロンビアW】25年9月期 2Q決算

コロンビアワークスが13日、25年9月期の中間決算を発表しました。

売上高は9717百万円、EPSは100.15円、売上高成長率は前年同期比+39.2%でした。

通期の売上高ガイダンス39618百万円に対して、進捗率は24.5%でした。

通期のガイダンスは売上高39618百万円、EPS396.09円、売上高成長率+88.8%から変更ありません。

小型株でアナリストがフォローしていないため、コンセンサス予想は出ていません。

この結果を受けて、翌14日に株価は11.4%上昇しました。

コンセンサス予想がないため、何が評価されて株価が11%も上昇したのか、私は分かりませんでした。

現在の株価水準でもPERは7倍台後半で、依然として割安成長小型株だと見ています。

【銘柄分析】Faber Company

今週14日、新規銘柄でマーケティング支援サービスを手掛けるFaber Company(ファベル・カンパニー)を購入しました。

Faber Company(9月決算)

・購入 @1087.5 600株 652,500円

※購入単価は、平均購入単価

【売上高】

4期連続で増収見込みです。

(単位:百万円)

・22年9月 1996

・23年9月 2183

・24年9月 2317

・25年9月予 2554(前年比+10.2%)

【寸評】

1500社が利用するコンテンツマーケ・オウンドメディア・SEO対策分析サービス「ミエルカSEO」など、デジタルマーケティング支援を手がけています。

売上高は4期連続で増収見込みです。

今期の売上高成長率はガイダンスで10.2%です。

私がこの銘柄を選んだのは、同社が貸借対照表に現金をたっっぷりと詰め込んでいるからです。

ネットキャッシュ比率は前期末で0.78、今期中間決算の時点でも0.66もありました。

企業分析をしていて「あれ、これ計算間違いじゃないかな…?」と疑ったくらいのピカピカの財務状況です。

私が購入した7月14日時点の終値1090円を基準にして、キャッシュニュートラルPERは8.06でした。

IPOのセカンダリ投資としてはかなり割安で、ここから堅調に売上高を伸ばしてキャッシュを積んでいけば、株価もおのずと切り上がるはず…と期待しています。

創業者の古澤暢央氏は20年以上前からSEO分析にのめりこんだという経歴を持っていて、現在の同社のなりわいの理論・実務の礎を築いています。

自身のことや会社のことを率直かつ機会あるごとに発信していて、経営者として信用が持てそうだというのも、投資を決めた理由の一つです。

メタプラネット 株価を計る④

本稿では暗号資産のビットコイン(BTC)の保有最大化を推進するメタプラネットについて、自分なりに株価を計っています。

前回は「BTCで数千万円以上を儲けるつもりなら、メタプラネットの株式を通じて間接的に投資したほうが税金が安くなる」ことを確認しました。

今回は日本の税制のちょっと先の見通して「メタプラネットの株式が割高になっていることは、どこまで未来を織り込んでいるか」を考えたいと思います。

日経新聞は3月末に「金融庁が、2026年にも金融商品取引法の改正案を国会に提出し、暗号資産を金融商品として法的に位置づける方針である」と報じました。

現在、暗号資産は資金決済法のもとで決済手段として位置づけられています。

改正案の方向性としては、

・暗号資産は金融商品として、金商法に位置付け直す

・売買益にはこれまでの総合課税から、分離課税とする

です。

金融庁は今月末にも方針を発表する見通しです。

この改正案が進めば、暗号資産はこれまでより課税率が低くなることが期待されます。

そうすると、相対的に「BTCで数千万円以上を儲けるつもりなら、メタプラネットの株式を通じて間接的に投資したほうが税金が安くなる」というメリットが消失(ないし薄くなる)と思われます。

メタプラネットの株式は現在、多くの投資家が未来への期待を根拠にバブル的に株価が上昇しているように見えます。

金融庁が暗号資産の税制改正案を示すというイベントは、いまの上昇一途の買いムードを十分に止めうるきっかけになるのではないか…というのが、私自身の見立てです。(続く)

メタプラネット 株価を計る③

本稿では暗号資産のビットコイン(BTC)の保有量最大化を推進するメタプラネットについて、自分なりに株価を計っています。

前回は「BTCは誰でも購入できるので、BTCを買うこと自体にメタプラネットの株式が割高になる理由はない」ことを確認しました。

今回は「含み益に対して、売却したときの税制」を考えてみます。

よく知られているように、日本では通常の金融資産と暗号資産は、含み益に対しての税制(課税率)が違います。

おおざっぱにいうと、

・通常の金融資産 分離課税(金融所得)

・暗号資産 総合課税(雑所得扱い)

です。

課税率は、

・通常の金融資産の含み益に対して 20%

・暗号資産の含み益に対して、大きく儲けると 最大45%

です。

暗号資産の含み益=雑所得に対しての課税率が最大45%になるのは、課税所得4000万円以上です。

総合課税は給与や事業収入も足し合わせた収入なのがややこしいところですが、これもおおざっぱに言うと「BTCで数千万円以上儲けると、40%以上の税金を差し引かれる」と考えて差し支えないです。

ところが、メタプラネットの株式を保有して「間接的にBTCに投資する」と、課税率は「株式=通常の金融資産の含み益」に対しての20%までに限定することができます。

これが、メタプラネットを分析するときによくいわれる「BTCの実質ETF化」の大きなメリットといえます。

「BTCで数千万円以上を儲けるつもりなら、メタプラネットの株式を通じて間接的に投資したほうが税金が安くなる」

これが、メタプラネットの株式が割高になることを正当化する理由になるかも!

……果たして、本当にそうでしょうか?

次回は、日本の税制のちょっと先の見通しを考えたいと思います(続く)

メタプラネット 株価を計る②

本稿では暗号資産のビットコイン(BTC)の保有量最大化を推進するメタプラネットについて、自分なりに株価を計っています。

前回は「メタプラネット株は目下(※)、BTC保有量の時価価値に対して約4倍高い価格で取引されている」ことを確認しました。

※6月11日の株価1494円で算出

今回は、この4倍の価格差にどんな理由をつければいいかを考えます。

例えば「BTCは誰にでも買えるものではない」ということがあれば、メタプラネット社の「4倍高い株価」は十分に正当化できそうです。

「自分が買えないBTCを、メタプラネットの株式を買うことで間接的に保有できる」からです。

メタプラネットは「BTCを取引できる貴重な企業」として、企業価値が生まれます。

…ですが、もちろんこれはあり得ません。

なぜなら、BTCは周知の通り、誰でも簡単に買えるからです。

例えばビットフライヤーに個人で取引口座を開設すれば、BTCは1円から購入可能です。

すると、

「BTCに投資したければ、メタプラネットの割高な株じゃなく、BTCを直接買えばいいんじゃね?」という発想に至ります。

ほかにメタプラネットの「4倍高い株価」を正当化する根拠はないか?

次は暗号資産への投資でよく議論になる「含み益に対して、売却したときの税制」を確認したいと思います。(続く)

メタプラネット 株価を計る①

暗号資産のビットコイン(BTC)の保有量最大化を推進しているメタプラネットについて、自分なりに株価を計ってみます。

第1回として、まずはメタプラネットのBTC保有量および株価にどれくらい開きがあるのかを見ていきます。

メタプラネットのBTC保有量およびその時価総額については時々刻々と変化しているわけですが、本稿では「最新および現況に近い/分かりやすく把握するため、適宜に端数を切る」というところで以下の数字を用います。

・メタ社のBTC保有量 7800BTC

・1BTC ドル時価 11万ドル

・為替 1ドル=150円

・メタ社の株式数 3億9168万株

メタ社の保有するBTC時価総額

7,800×110,000×150≒1467億円

メタ社の「1株あたりBTCの時価価値」

1467億円/3億9168万株≒374円

メタ社の株式は、東証の株価で1494円(11日終値)です。

・1株あたりBTCの時価価値 374円…A

・1株あたり東証株価 1494円…B

B/A≒4倍

つまり「メタプラネット株は目下、BTC保有量の時価価値に対して約4倍の価格で取引されている」ことになります。(続く)

※メタプラネットはホテル事業を経営していますが、所有ホテルが1件であること、従業員数が17人であることなどを総合的に判断して「BTC保有の価値に比べると数字がとても小さい」とみなして、本稿では「ないもの」としてばっさりカットしています。

アズパートナーズ 25年3月期決算

アズパートナーズが今月14日、25年3月期の本決算を発表しました。

売上高は予想17842百万円に対して結果17917百万円、売上高成長率は前年同期比+4.5%、EPSは予想226.03円に対して結果266.57円でした。

25年度のガイダンスは売上高23863百万円、売上高成長率+33.2%、EPS297.87円です。

コンセンサス予想は売上高20600万円、売上高成長率+15.0%です。

現在の株価水準で、配当利回りは2%台後半です。

配当利回りが下支えする形で、大きな値崩れは起きないのではないかと見ています。

【銘柄分析】イタミアート

先週16日、新規銘柄で販促商材を手がけるイタミアート(168A)を購入しました。

☆イタミアート(1月決算)

・購入 @991 100株 99100円

【売上高】

3期連続で過去最高を更新する見込みです。

(単位:百万円)

・22年1月 2106

・23年1月 2506

・24年1月 3112

・25年1月予 3554

【寸評】

セールスプロモーション商材(のぼり旗、幕、看板)の企画・制作、飲食業・小売業・広告代理店に販売(EC&卸売)を手がけています。

BtoB向けECサイト「キングシリーズ」、BtoC向けECサイト「のぼりキング」など18サイトを運営しています。

SP商材はこまごまとしたアイテムが多く、これまで中小企業や町工場などが偏在していました。

イタミアートはこの市場に大きくECサイトの網を張って、今年4月に東証グロース市場に上場しました。

大手企業が乗り出すほどではない商材で、何かと手数のかかる商売です。

こういったところをECサイトを拠点にして徹底的に「やり切る」と、大きな成長を見込めると思います。

SP商材は買い手にとっては毎年のように必要な消耗品という側面もあり、イタミアートが多くのお得意様をつくれればストックビジネス的な成長も見込めると見ています。

【三菱UFJ銀】24年3月期決算の分析

きのう15日、三菱UFJ銀行が24年3月期の決算を発表しました。

業務粗利益は予想9兆8112億円に対して11兆8900億円でした。

EPSは予想117.15円に対して124.65円でした。

業務粗利益の成長率は予想+5.7%に対して+28.1%でした。

株主還元として32円から41円への増配、上限1000億円の自社株買いを発表しました。

25年3月期には業務純利益1.5兆円をガイダンスしました。

業務粗利益、EPS、業務粗利益の成長率とも予想を超えてきたので良い決算でした。

株主還元策も今期と来期で連続して9円を増配します。

自社株買いは今回の発表では1000億円ですが、PBRを引き上げる手段として今期も期待できると思います。