株式の配当金3%は値ごろか

国内で上場している企業の株式の配当金を眺め渡すと、額面に対して利率3%もあると値ごろ(多めにもらえている)という印象があります。

この感覚は果たして正しいでしょうか?

世界の株式市場で見ると、1年間の平均リターンは平時でおおよそ5-7%です。この数字には配当金(インカムゲイン)に加えて、株価上昇(キャピタルゲイン)もあります。

また、インフレによる物価上昇率は、金融市場ではリスクフリー金利という形であらわされます。こちらはだいたい、1年間で2%です。

とすると、お金に対する1年間のリターンは、大まかにいって2-7%を見込めるということになります。

この数字を知っておくと、配当金3%は決して値ごろという訳でもないことが分かります。少なくとも配当金3%を出す企業については、株価上昇が毎年数%ずつあるかというところまで調べてみるべきでしょう。

「お金に対する1年間のリターンは2-7%」は、マネーリテラシーの原点として覚えておくべき知識です。

iDeCoは何がおトクなのか【おまけ】

ほぼすべての働く人が活用できる年金制度に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)があります。

私も勉強がてらあらためて調べてみて「なるほど」と知ったことを、このブログで連載にして紹介します。

【連載おまけ:イデコ 運用にはインデックス投資が最適】

イデコは払うお金(掛け金)、儲けたお金(運用益)、受け取るお金(年金受け取り時)のそれぞれで税金の優遇(取られる税金が少なくなる)があり、トクするということを連載を通じて確認しました。

最終回はおまけとして、イデコの資産運用にはインデックス投資が最適という話題です。

イデコは60歳以降に積み立てたお金を受け取るまで、長期間に渡って資産運用します。

もし20代から掛け金の拠出を始めれば、約40年間の長期運用となります。

このように長期間に渡って着実に資産を増やしたいのであれば、インデックス投資は最適な投資方法の一つになります。

インデックス投資とは何か?

それは、世界全体、米国、日本などの代表的な株価指数に連動して値動きするようなインデックス投資信託を購入する投資方法です。

例えば米国の代表的な株価指数であるS&P500は、年率で平均して5~7%のリターンを見込めます。

もちろん昨年のコロナショックやリーマンショックなどのような暴落局面では大きく値下がりしますが、その期間にパニック売りをしなければ、数年単位では値戻りを十分に見込めます。

インデックス投資は複利効果を享受できるので、年率7%であれば、約10年で投資元本は2倍を見込めます。

いまは全世界株式・S&P500・東証株価指数などを対象にしたインデックス投資信託が、信託報酬率が0.1%前後で豊富にあります。

こうした金融商品を選んで、インデックス投資も簡単にできます。

「イデコにはインデックス投資」は、年金運用の王道です。

良質なネット記事や書籍もたくさんあるので、もしこのブログを読んでインデックス投資を初めて知った方がいれば、ぜひ調べてみてください。

参考:イデコの公式サイトはこちら

iDeCoは何がおトクなのか④

ほぼすべての働く人が活用できる年金制度に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)があります。

私も勉強がてらあらためて調べてみて「なるほど」と知ったことを、このブログで連載にして紹介します。

【連載③:イデコ 受け取るお金に対する優遇】

イデコは税金の優遇(取られる税金が少なくなる)でトクするということを連載はじめに確認しました。

今回は受け取るお金(年金受け取り時)に対する優遇を見ていきます。

イデコで運用したお金は60歳以降、年金または一時金(退職金のイメージ)で受け取ります。

年金や退職金には定められた控除額を超えた分について税金がかかるのですが、イデコで運用したお金は全額が非課税で受け取れるという優遇があります。

控除は「公的年金等控除」または「退職所得控除」です。

退職金や年金にかかる税金の計算は複雑ですが、例えば1000万円以上の退職金は数十万円ほどの税金を取られることもあります。

イデコは長期間に渡って運用した後、“出口”のところでも税金の優遇があることは覚えておくべきでしょう。

ここまで全4回にわけて、イデコの税金の優遇を見てきました。

次回は補足として、イデコにはインデックス投資が最適という話をしたいと思います。

参考:イデコの公式サイトはこちら

iDeCoは何がおトクなのか③

ほぼすべての働く人が活用できる年金制度に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)があります。

私も勉強がてらあらためて調べてみて「なるほど」と知ったことを、このブログで連載にして紹介します。

【連載②:イデコ 払うお金に対する優遇】

イデコは税金の優遇(取られる税金が少なくなる)でトクするということを連載はじめに確認しました。

イデコでは投資信託などの金融商品を購入して自分で年金づくりをしますが、儲けたお金(運用益)に対する優遇があります。

株などの有価証券や投資信託は、元本以上に儲けた運用益に対して、おおよそ20%の税金がかかります。

イデコでは、運用益が非課税となり、通常は支払わなければならないこの20%の税金が免除されます。

以下、具体的な例で見ていきましょう。

具体例:100万円の投資信託を購入・保有して、150万円になった

運用益は150-100=50万円

通常の投資だと

→税金は50万円×20%=10万円

・イデコだと

→運用益50万円は非課税となり、税金は0円

つまり税金10万円>0円。10万円ぶん、丸ごとトクをする。

このように、イデコには運用益に対して税金の優遇があります。

インデックス投資などで長期保有すると、毎年の運用益は福利効果で雪だるま式に増えていきます。

運用益が非課税だと、この雪だるまの“雪”が毎年一定量ぶん多いということなので、雪だるまは転がすほどより巨大になっていきます。

イデコの税金の優遇の中でも、運用益に対する優遇は最も資産を増やす効果が大きいものです。

次回は受け取るときのお金(年金受け取り時)に対する優遇です。

参考:イデコの公式サイトはこちら

iDeCoは何がおトクなのか②

ほぼすべての働く人が活用できる年金制度に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)があります。

私も勉強がてらあらためて調べてみて「なるほど」と知ったことを、このブログで連載にして紹介します。

【連載①:イデコ 払うお金に対する優遇】

イデコは税金の優遇(取られる税金が少なくなる)でトクするということを連載はじめに確認しました。

具体的な税金の優遇の一つとして、払うお金(掛け金)に対する優遇があります。

イデコは毎月、掛け金を投じて投資信託などの金融商品を買います。

この掛け金の金額が、税金を取られる収入(課税所得)から控除されて、税金を低く抑えることができます。

以下、具体的な例で見ていきましょう。

具体例:毎月の所得が20万円 / イデコで1万円を拠出 / 税率は20%

・イデコを使わないと

→税金は20万円×20%=4万円

・イデコで1万円を拠出すると

→課税所得は20-1=19万円、税金は19万円×20%=3.8万円

・イデコで1万円を拠出すると、支払う税金は4-3.8=0.2万円。つまり2000円トクする

上記の具体例では、イデコで毎月1万円を拠出すると、毎月の税金が2000円低くなることが分かりました。

このように、イデコには掛け金に対して税金の優遇があります。

税金が安くなればその分確実に手取り収入は増えるので、このメリットはぜひ自分のものにしましょう。

次回は儲けたお金(運用益)に対する優遇です。

参考:イデコの公式サイトはこちら

iDeCoは何がおトクなのか①

ほぼすべての働く人が活用できる年金制度に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)があります。

イデコについて、その仕組みをきちんと理解している人は多くありません。

私も勉強がてらあらためて調べてみて「なるほど」と知ったことが多いので、このブログで連載にして紹介したいと思います。

【連載はじめに:イデコは税金で優遇される】

イデコは何がおトクなのか?

れは、イデコで払うお金・もらうお金について、いくつも税金の優遇(取られる税金が少なくなる)があるということです。

税金の優遇については、

1.払うお金(掛け金)に対する優遇

2.儲けたお金(運用益)に対する優遇

3.受け取るお金(年金受け取り時)に対する優遇

があります。

次回以降、連載でこれらの優遇を具体的に見ていきましょう。

まずは「イデコは税金でたくさん優遇があるから、使った方がおトク!」ということを知っておきましょう。

参考:イデコの公式サイトはこちら