国内で上場している企業の株式の配当金を眺め渡すと、額面に対して利率3%もあると値ごろ(多めにもらえている)という印象があります。
この感覚は果たして正しいでしょうか?
世界の株式市場で見ると、1年間の平均リターンは平時でおおよそ5-7%です。この数字には配当金(インカムゲイン)に加えて、株価上昇(キャピタルゲイン)もあります。
また、インフレによる物価上昇率は、金融市場ではリスクフリー金利という形であらわされます。こちらはだいたい、1年間で2%です。
とすると、お金に対する1年間のリターンは、大まかにいって2-7%を見込めるということになります。
この数字を知っておくと、配当金3%は決して値ごろという訳でもないことが分かります。少なくとも配当金3%を出す企業については、株価上昇が毎年数%ずつあるかというところまで調べてみるべきでしょう。
「お金に対する1年間のリターンは2-7%」は、マネーリテラシーの原点として覚えておくべき知識です。