円安がどんどん進んでいますが、私はコロナ禍の出入国制限が緩和されたとき、インバウンド銘柄に恩恵があるのではないかと見ています。
円安インバウンド銘柄として、ホテル経営を手がける3社を取り上げます。
今回は個別企業の分析の第3回としてロイヤルホテルを取り上げます。
【③ロイヤルホテル(9713)】
☆直近の業績
・売上高(百万円)
19年3月期 40,884
20年3月期 37,601
21年3月期 15,638
22年3月期 ガイダンス 16,900/3Qの進捗率は71.9%(12,143)
☆寸評
新大阪ホテルを起源とする高級ホテル「リーがロイヤルホテルグループ」を経営しています。
業態としてコロナ禍が直撃して、21年3月期は前期比で4割ほどまで落ち込みました。
22年3月期の売上高ガイダンスは前期比プラスですが、3Qまでの進捗が71.9%なので未達になりそうです。
経営成績を見て気になったのは、売上高が21年3月期までで10期連続減となっていることです。
財務状態もコロナ禍の資金繰りを融通するため、三井住友銀行系の事業再生ファンドに優先株を発行したり借入金を増やすなど、防戦にあえいでいる印象です。
総合的に見てコロナ前から経営状況は下り坂だったといえます。
企業の本源的な成長力および財務基盤を比較するなら、アフターコロナの投資先としては前2回で取り上げた東祥、帝国ホテルの方が分が良さそうです。