SMBC日興証券の幹部4人が先日、相場を不正操縦した疑いで逮捕されました。
ある大株主から引き受けたブロックオファーに関連して、同社が組織ぐるみで不祥事に手を染めたとみられています。
ブロックオファーとは、大量の株式の売却注文を市場時間外で、相対取引でさばいていく取引方法です。
同証券は打診のあった大株主から確実に注文を取るため、市場での対象銘柄の株価を高値に保ちたかったという狙いがあったと思われます。
証券会社はこうした不正ができないよう、営業部門と非公開情報を扱う引受部門の情報を遮断することが一般的です。
2部門間の情報遮断はチャイナウォールと呼ばれております。
今回の逮捕劇は、このガバナンスがきかなかったことを示す教科書的な事例ともいえそうです。