ロシアが先週、ウクライナに侵攻して戦争状態に突入しました。
世界の平和秩序を大きく揺さぶる武力行為で、世界中でさっさく政治・経済面で大きなマイナスインパクトが生じています。
ところで貿易の観点に立つと、ロシアは世界最大級のエネルギー輸出大国、ウクライナは農業大国という事実が浮かび上がってきます。
☆ロシア
・原油輸出量は世界2位
・天然ガス輸出量は世界1位
☆ウクライナ
・小麦輸出量は世界3位
・トウモロコシ輸出量は世界4位
・ウクライナとロシアの2カ国で、世界の小麦輸出量の約25%を占める
米国およびNATOを構成する欧州諸国は、ロシアに重い経済制裁を科すことを検討しています。
…が、ロシアがエネルギー輸出大国だという事実を考えると、とくに輸入で依存関係のあるドイツなどいくつかの国々は、必ずしも一枚岩で結束できないだろうという見通しが立ちます。
ウクライナは世界の台所ともいえる穀倉地帯でもあり、戦争で農地が荒らされたりサプライチェーンが混乱すると、穀物価格の高騰が世界中に悪影響を及ぼしてくるでしょう。
こうしてみてみると、ロシアが今回の戦争に踏み切ったのも、それなりの勝算なり成算をはじいてのことだと予想できます。