世界4位のタバコ販売会社である日本たばこ産業(JT=2914)が先日、20年12月期の決算を発表して、株価が下落調整しました。
日本株では代表的な高配当銘柄の一つで、長期保有を目的とする個人投資家も多いと思います。
私自身がJTを保有していると想定して、長期保有のために検討するリスクをブログで連載しています。
第2回は「今後の配当性向について」です。
☆JTの保有で検討するリスク② 今後の配当性向について
押さえておくべきポイントは以下の通り。
・今期(21年12月期)に、上場来初の減配見通しを発表(154→130円)
・今期から「配当性向75%を目指す」と、初めて数値目標を発表
今期に見通しどおりの減配となれば、03年3月期の上場来で初めて減配が確定します。
通期の業績予想は当期純利益が減益となっており、現時点では減配が実現するのでは…と見ています。
中・長期的に展望してみると、「配当性向〇%」という数値目標を設定するということは「配当金は会社の業績に連動させる」という宣言に他なりません。
連載の第1回「売上高について」で触れたように、今後も売上高の成長が期待しづらい以上、配当金も再び増配に転じることは簡単ではないと思います。
JTを長期保有するのであれば、「今後も配当金の増配は期待しづらい」ということを前提にした方が良さそうだ…というのが、私なりの結論です。