菅首相は所信表明演説で「2050年、温室効果ガスゼロの脱炭素社会を目指す」と宣言しました。
政策関連銘柄のテーマとして「再生可能エネルギー」が注目されています。
このブログでは私なりにテーマ研究をしています。
第2回「企業分析」、6回目はグリムスです。
☆グリムス(3150) 東証二部(※11/24から一部に昇格)
・2005年創業、東京都品川区、代表:田中政臣、資本金:5.9億円
・事業:旧ユビキタスエナジー。中小の製造業などへの電力削減コンサル。14年に太陽光発電事業、16年に電力小売に参入
・売上高 20年3月期は155億円
・当期純利益 20年3月期は14.8億円
・再生可能エネルギー事業について
蓄電による卒FIT案件のコンサルをするなど、再生可能エネに知識・ノウハウあり。自社では太陽光発電事業も手がける。
・寸評
【評価】☆☆☆☆(5点満点)
再生可能エネルギー関連銘柄では、発電・売電ではなく「電力削減を中心としたコンサル」を主要事業とするユニークな企業です。
売上高は創業以来15期連続で右肩上がりと、成長性は文句なしです。
今月24日から東証一部入りが決まっており、直近1-2週間はインデックス採用および再生可能エネルギーへの注目によるダブルブーストで株価が急上昇しています。
現時点で株価はPER40倍に迫る水準まで来ています。成長期待が剥がれたら、株価急落のリスクがあります。
個人的には、創業社長の田中政臣氏に注目しました。
高校卒業後の99年、通信機器販売のテレウェイヴに入社。成績重視の同社で入社半年でトップセールスになるなど、いきなり頭角を現しています。
同社を独立後、05年にグリムスを創立。15年後にあたる今年、東証一部までたどり着いています。
グリムスの事業は素人の私でも非常に分かりやすいです。「省エネ、再生エネで電力料金を今より安くしますよ」。このノウハウを中小製造業に、田中社長仕込みの強力な営業力で売りまくっているのでしょう。
田中社長はグリムスの株式の51%を保有しています。これは同社を今後もワンマンで経営していくという確固たる意思の表れだと解釈します。
組織は結局、トップの器以上には大きくならないと私は考えています。いち投資家としてグリムスを眺めたとき、田中社長がここまで結果を出し続けているという事実はとても魅力的です。
「もっと株価が安いときにこの会社を知りたかった」というのが本音ですが、再生可能エネルギーの関連銘柄としては今後も注目していこうと思います。
参考①:グリムスの企業サイトはこちら
参考②:田中社長のインタビュー記事はこちら (10年ぐらい前のものですが)
「【再生可能エネ②-6】企業分析<グリムス>」への1件のフィードバック