旅行大手のHISが先週26日、資本金を現在の247億円から1億円に減資すると発表しました。
同社は新型コロナウイルスの影響で業績が悪化しており、取り崩した資本金は赤字の穴埋めに充てられるようです。
今期2Q時点で、HISの財政状態がどうなっているのか調べてみました。
☆主な純資産
・資本金 247億円
・資本剰余金 172億円
☆主な有形固定資産
・建物+土地(新宿の本社) 1550億円
同社は佐世保市のハウステンボスを約900億円で売却予定と報じられています。
今回の減資で用立てたお金も合わせてざっと見積もって、
246+172+1550+900=2,868億円
の「体力」があります。
直近2年間および今期の赤字額は以下の通りです。
20年10月期 250億円
21年10月期 500億円
22年10月期 中間決算時点で269億円
コロナの影響で2年前から250億円、500億円の赤字。
今期も500億円超の赤字が見込まれる。
一方で、会社の体力は約3000億円ある。
おおよそいうと、この3年間の規模の赤字が続いても、あと5年間は持ちこたえられそうということになります。
皆さまはどう判断するでしょうか。
私はこれから社会も基本的にはウィズコロナになっていく(=旅行需要が戻ってくる)と仮定すると、HISは将来的に生き残る可能性が高いと見ます。